問題:「日本で生まれた模様は?」
令和8年1〜3月号

[答えは③ 橘]
●牡丹唐草(ぼたんからくさ) 唐草は蔓草が絡み合って曲線を描く模様。ギリシャ・ローマ様式のパルメットやオリエントの様式が絡み合って変化し伝播していったと考えられています。これが中国原産の牡丹と結びつき「牡丹唐草模様」となりました。日本には少なくとも鎌倉時代には入ってきていて、室町時代には名物裂として珍重されました。
●七宝(しっぽう)七宝(しっぽう)は、円を等間隔に重ね、円周の四分の一が連続して現れる割り付けの文様です。平安以降の有職文様(ゆうそくもんよう)では同系の意匠が「輪違い」と呼ばれます。連続する円が「無限のつながり」「調和」「円満」を象徴する吉祥文様で、仏教美術の影響を受けつつ大陸から伝わったと考えられています。
●橘(たちばな)正月の鏡餅の上にのせられる蜜柑(みかん)は、古代日本において「橘(たちばな)」と呼ばれた果実に由来します。橘は『古事記』『日本書紀』にも登場し、不老不死の理想郷である「常世(とこよ)の国」に自生する植物として語られました。このため、橘は古くから不老長寿や子孫繁栄を願う象徴とされ、吉祥の果実として尊ばれています。
平安時代には、橘は日本独自の文様として整えられ、装束・調度・建築装飾などに広く用いられるようになりました。今日でも、橘は由緒ある家紋や宮中の紋章などに用いられ、日本文化に深く根ざした象徴として受け継がれています。
※参考文献:「きものの模様」世界文化社 ほか
問題:「破れても小袖」の意味は? 令和7年10〜12月号
A、物を直して大切に使い続けること
B、いつまでも縁が切れないこと
C、状態が悪くなっても価値を失わないこと
[答えはC ]
本当に良いものは状態が悪くなっても、本質的な価値は失われないという意味。
ここで言う「小袖」は絹の着物のこと。江戸時代、絹の小袖を新調できたのは一定の経済力のある武士や裕福な町人に限られました。これらが着古された後に古着屋で流通するわけですが、絹の小袖は木綿や麻の着物に比べれば「はるかに高価」でした。
