NHKあさが来た 〜着物の話〜 おひきずり
NHKあさが来た 「 おひきずり 」
江戸時代中期、小袖の丈を長くして引きずる着方が一般に広まりました。これは元々、高貴な公家や武家の女性が裾を引いて歩く優雅な着方(公家は大袖、武家は小袖)をまねたもの。裕福な商家の女性ともなると家の中では前身頃を裏返し裾を引いて歩いていたようです。仕立て方は、お端折(おはしょり)を取る今の着物よりも衿先の位置が高く(衿先が帯の下で隠れる様に)、裾には綿を入れて袘(ふき)を大きくしていました。
外出する時には腰の位置で持ち上げて留めていました。「抱え帯」または「しごき」 (今でいう腰紐の役割)で留めたのです。これがお端折(おはしょり)の始まり。ちなみに、「しごき」は今の七五三や婚礼の花嫁衣装に残っています(帯の下側に赤や緑など鮮やかな布が巻く習慣)。
※NHKの公式ホームページに、はつさんの「お引きずり」姿があります。あささんはお引きずりの着物の裾を上げています。