手染めの浴衣について 注染染め浴衣の”にじみ”は味! 不良品ではありません
手染めの浴衣について〜注染(ちゅうせん)〜
注染の浴衣には”にじみ”が出るのが普通です。決して不良品ではありません。画像①②の矢印部分を見ると染料がにじんでいるのがよく分かると思います。注染は布に染料をたっぷり流し込んで、下からコンプレッサーで吸引する技法。裏までしっかり染まるので、単衣仕立ての浴衣に最適です。
注染でも複数の型紙を使って細かく模様を重ねていく「細川染め」ともなると、にじみが出るのが普通です。これも手染めの味!
画像① 注染 ・細川染
画像②注染 ・細川染
「手描き友禅」や「型友禅」等とはちがい、注染にはにじみが出ます。
画像③注染・差し分け染
同じ注染ですが、「差し分け染め」と言って1枚の型紙を使い、堰(せき)を作って色が重ならないように染める方法。①②のようなにじみはありません(ぼかすことはあります)。
画像④手捺染(スクリーン)
色糊をいくつ重ねても際が奇麗に染まりますが、染料が裏まで浸透しません。