女性用結城紬反物を男着物に仕立てました 私用なのでイレギュラーな仕立て方をいくつか試みてみました

 長〜く店に眠っていた結城紬を私用に仕立てました。これまで無地、縞ベースしか着てこなかったのですが、初めて柄物に挑戦です(画像①)。当店を贔屓にしてくださる男性のお客さんが益々歌舞いてきてて、引きずられるように(^-^;

 この結城紬は女性用で反物幅が短いため普通は裄の長さが取れません。袖に割りを入れて(足し布) 長くしてみました(画像②)。ただし共布(同じ生地)で割りを入れるにはもう一工夫必要で、衿の生地から取りました。通常の衿は「地衿」の上にもう一枚「掛け衿」を重ねて縫いますが(二重になってる)、地衿だけ(一重)にして(画像③)、掛け衿部分を袖の割りに持ってきました。
また、裏地は通常男性の場合「通し裏」と言って、上から下まで裏地が繋がってますが、女性の裏地と同様に「胴裏」と「八掛」に分けてみました(画像④)。裾が擦り切れた時に「八掛」だけ取り替えられるようにする為です。
また胴裏は半端ものの長襦袢生地(薄水色に鱗地紋)を使用しました。八掛は通常の紬用八掛です。
・画像①
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・画像②本来、掛け衿にする生地を袖(袖付側)に足して、裄の長さを確保。 
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・画像③ 地衿のみ(一重)で仕立て。折れ目を入れて掛け衿を付けている様に見せてる。Photo
・画像④女性着物の仕立て方にした。本来男性用は胴裏、八掛の区別なく繋がっている。
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