きもの文化検定1級を受けた意味(平成21年)

 きもの文化検定は資格試験ではないので、1級まで取ったからこんなメリットがあるなんて具体的なものはないのですが、検定でもない限りここまで着物のことを頭に叩き込むことないので、呉服屋を営む私自身は即仕事で役に立ってます。でも2ヶ月も経つとかなり忘れているようで怖いのですが[E:coldsweats02]。検定の出題方法は大変問題があったと思いますが、呉服を生業とする者としては知らないことがたくさんあるし、こんなことも知りたいなと気付かされた側面はあります。
 和装業界以外の着物が大好きな皆さんにとっては「ここまでやって何か意味あるの? きものはファッションとして楽めばいいじゃん」というご意見もあると思います。ごもっとも! 理屈抜きでいいモノはいいんです。でも、せっかく着物には歴史や工芸文化の奥行があるわけですから、知らないともったいないことたくさんあります。例えば、国立博物館などで「浅葱縮緬地松竹梅鶴亀模様打掛」なんて名前の小袖を見たとして、普通なら読むのも嫌になりますが、何となく意味が分かると味わいが違いますよね。また、着物を自分でコーディネイトする時にも素材や模様の意味を知っていれば、とても洗練されたものになってきます。
 人間は知識欲を満たしたい生き物だから、好きな事を深く知ることは人生を豊かにしてくれると思います。
柄になく大げさな事を言ってしまいました[E:happy01]。

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