越後染め織り紀行⑥「織田工房」楮紙布・小千谷縮みのマンガン捺染

●楮紙布(とうしふ)は経糸に和紙に撚りをかけた糸、よこ糸に楮の皮を剥いだ糸を織り込むと言う織田工房(おりたこうぼう)独自の織物です。代表の折田一仁氏よりお話を伺いました。

 織田工房初代のお父様が楮(こうぞ)を糸にする方法を考案。 楮の皮を剥いで蒸し釜で蒸して雪で晒すことで自然漂白され、付着した汚れやアクが取れます。この皮を水に浸けて柔らかくして糸の細さまで裂き、手績みして糸にします(固結びしてよけいな部分をカット)。
 経糸:和紙の撚り糸×よこ糸:楮糸で帯に織り上げます。織り上がった段階ではゴワゴワしてるのでプレスみたいな感じで(?)平にし、さらに砧(きぬた)で叩いて柔らかくします。

  当代は独学で機織りを覚えて工房を引き継いだとのこと。独自の「もじり織」の技術を考案し表現力と実用性を高めています。無駄のない織物で「よけいな糸を裏に回さないのが自分の得意技だよ」って言葉に職人気質を感じます。技もさることながらデザインセンスも見事です。
 東京暮らしが長く落語にも傾倒しておられるらしく、粋なお江戸言葉がとってもサマになる織元さんでした。

 また、こちらでは小千谷ちぢみ(夏の着物地)の「マンガン捺染」を弟さんが担当されています。「マンガン捺染」は大正時代に考案された技術で、糸をルーペで見ても本物の絣織物(先染め)に見えるほどで「マンガン絣」とも表現されますが、白生地を後染めしたものです。とても不思議!
 簡単に言うと、型紙を使って捺染した部分がマンガンに浸けた糸とのみ反応して染まる原理を応用した技術。
 多くの見本裂が束ねてあり、これを見て受注できるそうです。

 

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